フィツジェラルド 


フィツジェラルドの本を読みながら、友達の言った、「彼の文章の何に惹かれるんだろう」っていう言葉を考えていた。


私が惹かれるのは、たぶん彼の、人間の弱さと強さの混在する世界。
人間がどれだけ完璧じゃなくて、心に流されて、でもそれでも一生懸命生きようとしてる切なさのようなもの。

悲しいストーリーが多いのに、人間に対する愛おしさがこみ上げてくる文章だと思う。



元々吉本ばななとか村上春樹のようなちょっと変わった文体の文章が好きで、そういう本ばかり読んでいたら,
、自分までそのまま心を言葉で表現するようになった。(なので、たまによく「分からない」と言われる)

たとえば、フィツジェラルドが、「思い出しそうになったけど思い出せなかった」というところを「what I almost remembered was uncommunicable forever」と表現したりするようなところとか、「さようなら」というのを「Good-bye」と書いたりするところが好き。



特に好きなのは、吉本ばななの「N・P」と、フィツジェラルドの「グレート・ギャツビー」の最後の文章と、野崎孝訳のフィツジェラルド短編集の「バビロン再訪」の、”思い浮かべまい、忘れていさせてくれと願いながら運命の神に捧げた金であった"っていうところ。


「グレートギャッツビー」の最後の文章は、読む度になんだか放心する。

It eluded us then, but that's no matter - tomorrow we will run faster, we will stretch out our arms further... And one fine morning -
So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly into the past.

「reach our arms further」じゃなくてただ伸ばすだけのところとか、
絶対こないであろう「one fine morning」とか、
なんだか絶妙なまでに、人間の儚さと必死さと可能性を表す文章を書く人だと思う。


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