再会 


10年ぶりに会った彼は、10年前と何も変わっていなくて、
ただ少しだけ大人びて、髪が伸びていた。

私が10年間引っ越すたびに剥がしては新しい壁に貼っていた、彼の撮った写真。
同じものが、彼の部屋に飾ってあった。


ここにまた、戻ってくるなんて。



あの頃通ったカフェや住んでいたアパートはそのまま何も変わらず、私を10年前に引き戻すには十分だった。

よく遊んでいた彼らは、いまも同じストリートに住んでいて、10年経った今、またカフェで偶然出会ったりする。
この狭い街の感覚が、あの頃は物足りなくて、ここにずっと留まっている彼らのことを、不思議に思ったものだった。

バカみたいに、瞬きもせずに過ぎていった時間。


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まるで夢を見ているみたいに、10年前と今を行ったり来たりする。
新しい時間が動き出すことが、怖いような気持ちになる。



ここで、毎日部屋に顔を出してくれるような、そんな存在があってよかった。



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