未来図 


もう少しでこの場所が、ここ10年で一番長く時間を過ごした場所になるんだと思うとなんだか不思議な感じがした。

東京やケニアから始まって、フランスやルワンダに行き、最後にこの場所にたどり着いた三年日記は、いま新しい冊子に変わり、去年と同じ場所で、また違う毎日を綴っている。


「いつか日本に帰らないの?」という、何度聞かれたかわからない質問にはいつも、
まるで誰かに決められた回答のように、「数年経ってみないとわからないかなぁ」と答えていた。

それでもある日、101を運転しながらふと考えてみたら、たぶん、日本に戻ることはもうないのかもしれないとなんとなく思った。



日本にいる大切な友達、家族、今も変わらないだろう数々の思い出の場所。

それらを思い出すたびに、「私ここで何してるんだろう」と思った。
自分を根っこのない、帰る場所のない、どこに行くかも分からない、Temporaryな通行人のような存在に感じていた。





それでも時が経って、いつからかここに、「毎日」ができていった。

金曜の夜の静かなジムや、スーパーでいつも買う食べ物、週末のピクニックといつものカフェ。

当たり前のように週末を一緒に過ごす友達と、いつからか、当たり前のように数ヵ月後や来年の予定を話すようになっていた。
これから先の人生を、この時間の上に積み重ねていくことが、いつからか自然なことのように感じるようになっていた。



私の人生の未来図には、いまこの場所と彼らがあって、同じように、彼らの未来図の中には私がいる。

どこに向かっているのかずっと分からなかった私にとって、それはまるで奇跡のようで、「ありがとう、これからもずっと大事にするからね」と、何度も、何度も心の中で思った。


過去があって、未来のある場所というものに、久しぶりに立っている。





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