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動くことのない船 


どんなにどんなに大切に想っていても、どうしてもだめなこともある。

これ以上続けていくことは、まるで、二年前の自分の経験を、逆側から、もう一度繰り返しているみたいだった。
重すぎて、これ以上やっていたら、苦しくて何かが変になってしまいそうだった。

期限があったから、こうやって突っ走ってこれたんだと思う。
先がなくなったら、どこまで息を止めたまま走れるのか、分からなくなることは当然だと思う。


「手放すことか怖くても、あまりにそうやっていつまでも手の中に握っていると、
いつか砂みたいに崩れてこぼれちゃうからね」という、昔の友達の言葉を思い出した。



最後の最後には、話したいことは意外にあまり思いつかないものなのだろう。
これ以上何を口にしても、なんだか浅く響いてしまうような気がすることもある。


過去形で語られる過去を、静かにずっと聞いていた。

部屋の中には珍しく蚊が飛んでいて、
一匹の蚊が、私たちの血だけを抱えているということが、どんなに奇跡的で、再現の難しいことなのか。
そんなことをぼんやりと考えていた。


私たちが見ていた間、一度も動くことのなかった船。
もう見ることのない、窓からいつも見えたこの船が、これからもずっとそこにいて、この部屋の光を見守ってくれたらと思う。



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