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乗れなかったバス 


この週末は、神様が私たちに見せてくれた、
最後の、何事もなかったような幸せな週末だったのかもしれないと思った

私たちを実験台にした、彼なりの罪ほろぼしだったのかもしれない


そう思うと、そんなことをなにも知らずに週末を過ごしていた私たちが
なんだか愛おしく、かわいそうに見えた


私たちは、まだなにも難しい話をしていなかった頃のように
音楽を聴いて、窓から空を見て、キッチンに立ってたまねぎを切った



やがて夜が来て、
実験の終わりの時間が来て

いつもの船を見ながら、
私たちは最後の最後に、
実験台ではなく人間として、正しい選択をしようとした



本当に本当に悲しいときは、涙も出ないんだと知った
心の中が完全に空っぽになって、痛みを感じる感覚さえもないんだと



I'm sorry、と、悲しい気持ちで思った


私たちは、ここまで、長い長い時間と道のりをかけてやっと辿り着いたのに
決定的なタイミングを逃してしまうんだということを

まるで他人に起こった出来事のように、静かに
残念だったね、と思った


まるで、誰かがバスに乗り遅れてしまって、決定的な何かを逃してしまったときのように

次のバスが、別の場所ではあるけれど、
どこか幸せなところに連れていってくれるように

手を振って



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