朝陽の中で 


空っぽになった部屋の窓から外を見ていると
朝陽の中、カーテンの開いた窓がいくつか見えた

その窓の中にはきっと、
私たちの部屋にあったように
それぞれの朝があって、それぞれのストーリーがあるのだろう

私たちがこの部屋から姿を消してしまっても、
彼らの日々は変わらずに続いていくのだろう


そうやって人生は続いていく



空港には、平日の朝だというのにたくさんの人がいて、
こんなにたくさんの人たちが、どこかへと去っては誰かの元へと帰っていくのだと思うと、なんだか不思議な気持ちになった

このキラキラとした太陽の下
もう、この世界では二度と会えないかもしれない私たちのことを、切なく思った


それでも、
たとえ人生でもう二度と会うことがなくても、
一度でもこうやって同じ時代に生まれて、そして巡りあえたこと、
いくつもの偶然が重なって、こうしてたくさんの奇跡を見ることができたことを、
心からありがたく、そして幸せに思う


一緒にいたおかげで感じられるようになったことや、感謝できるようになったこと、
学んだ、「信じる」ということの本当の意味や、相手を思いやるということを、
私が、これからも忘れずに生き続けることで、
その存在は、これからも私の人生の一部として存在し続けるんだと思った


そう思ったら寂しくなくて、
離れてしまうことも怖くなくて、
ただ、あの子供みたいな笑顔が見られなくなってしまうことだけを、
ほんの少しだけ、寂しいなと思った





最後に、笑って手を振れてよかった


彼の中に残る私の幻想が、いつまでも、太陽の中で手を振るこの笑顔であるように

その太陽と笑顔のslipstreamが
少しでもこれからの人生を照らしてくれるように





いつもとは違う時間帯の高速を運転しながら、
1月に、表参道を歩きながら胸の詰まる思いで聴いた曲を聴いていた

もう胸が詰まるような思いはなく、爽やかな気持ちで、音に乗って、まっすぐに車が滑っていく


私たちは何度も、苦しい場所に戻っては、
勇敢に、戻らなければ分からなかった誤解を解いて、過去を塗り替えてきた

最後にこうやってキラキラとした思い出を守り抜くことができたのも、
私たちが諦めず、お互いを信じ続けて、必死で相手を大切にしようと頑張って、そして、勇敢だったからだと思う


まるで、お互いを守ろうとして必死で戦い抜いた戦士たちのように、
こうして太陽の光の中に立って、涙越しに笑い合えた私たちを、
いつまでも誇りに思おうと思った




Comments

Comment Post















管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

Trackbacks URL
http://yumemora.blog54.fc2.com/tb.php/464-16989880